吹き抜けで奥行き感のあるリビング隣の6畳の和室をデザインリフォームしました
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(ビフォー)
変則パターンの障子の入口は、お客様のお気に入りのデザインだったそう
まず、いちばん目に付くこの角度からの見え方を、お客様と打ち合わせしました
床の間と押入、床には掘り炬燵+床下収納
お部屋の大まかなレイアウトは現状を活かしての設計となりました
床は40センチほど上げて小上がりにするので、既存の窓の下の方は潰すことに
お客様と決めたコンセプトは、
「かまくらの様なお籠もり感」
あえて低い天井や丸い入口、自然と年月を重ねたかのような雰囲気・侘び寂び感が出るように、
落ち着ける和室をテーマにデザインを考えました
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(ご提案したイメージパース)
円い入り口から覗く、和の空間
低い天井に濃い色の板を貼り、あえて圧迫感と昔っぽさを出します
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(施工中)
床下に収納部分と堀炬燵を造り、奥には収納と仏間を設けます
大きな板から入口の円の形を切り出します
入口の円は何度も検討を重ね、ちょうど良いバランスを取って作ります
見た目とお部屋の使い勝手を考えて、暖房パネルを窓側に移動します
掘り炬燵の床にはこげ茶色のフローリングを貼ります
6畳間ですが結構な作業内容になりました
天井はシナベニヤの市松貼り、飾り梁で程よい圧迫感をプラスします
入口の段差は濡れ縁(縁側)をイメージして
ラフな木目が良い感じですね
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壁は珪藻土の左官仕上に
リビング側はLDKのイメージに合わせてホワイトに、
和室内は土壁風にムラ感を出した仕上げとしました
付け柱と長押で真壁風に、和室っぽさを出すには欠かせない要素です
完成に近付くにつれ、いっそう雰囲気が出てきました
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(完成)
吹き抜けのリビングに、ぽっかりと現れた円い入口
ちょっと腰掛けられる濡れ縁風ステップと相まって、茶室のようなお籠もり感を味わえる空間が覗きます
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障子は変則パターンの格子でアクセントを付けました
床の間の並びは既存の円窓を活かして
仏間と物入れを設けました
物入れ下に空間を作り、間接照明を仕込んで抜け感を出します
襖面には竹久夢二の壁紙で、ハードになりがちなな古民家調内装の雰囲気を和らげています
自然と古ぼけたように見える左官仕上の壁
下の方には搾り出しの2本のラインが良い感じです
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床の間の壁は櫛目で市松模様に
天井はシナベニヤを市松貼りにして着色オイルで仕上げました
古民家っぽさを出すために飾り梁を付けて、あえて圧迫感を出しました
まるでかまくらの中の様に落ち着ける雰囲気です
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窓は雪見障子を取り付け
お庭の四季の移り変わりを楽しめるようにしました
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真中の畳をめくると堀炬燵として使っていただけます
堀炬燵の周りの畳の下は収納を設けました
かなりの収納量で便利に使っていただけます
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明かりを落とすと浮かび上がる、変則組み障子の円いシルエット
なんとも心安らぐ雰囲気です
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お客様には、「京都ニ寧坂のスタバと同じ世界観です」とたいへん喜んでいただきました
私たちも、「いったいどんな和室になるんだろう」と、ワクワクしながら楽しくお仕事させていただきました
ありがとうございました